データde出〜た
第141回 3パターンに分類できるスプリンターズS
2007/9/27(木)
いよいよ秋のG1シリーズが開幕する。今週のスプリンターズSから年末の大一番である有馬記念までは、ほぼ毎週のようにG1が行われる。今週はその皮切りになるスプリンターズSを占ってみたい。
昨年、一昨年と外国馬が2連覇しているスプリンターズSだが、今年は外国馬が不在。4年ぶりに日本馬のみでスプリンターズSが行われることになる。いまだ混沌としているスプリント路線、果たしてここで一歩抜け出す馬は出てくるのか。いつも通り過去のデータから好走条件を探ってみたい。データは現在の日程になった2000年以降の7年間のデータを参考にした。なおデータ分析は、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JVを利用した。
■表1 過去7年のスプリンターズSの好走馬
| 年 | 着順 | 人気 | 馬名 | 前走 | 間隔 |
| 06年 | 1 | 1 | テイクオーバーターゲット | セントウルS2着 | 中2週 |
| 2 | 10 | メイショウボーラー | セントウルS7着 | 中2週 | |
| 3 | 16 | タガノバスティーユ | 北九州記念9着 | 中6週 | |
| 05年 | 1 | 1 | サイレントウィットネス | 安田記念3着 | 中16週 |
| 2 | 2 | デュランダル | 香港マイル5着 | 中41週 | |
| 3 | 3 | アドマイヤマックス | 安田記念12着 | 中16週 | |
| 04年 | 1 | 5 | カルストンライトオ | アイビスSD1着 | 中5週 |
| 2 | 2 | デュランダル | 高松宮記念2着 | 中26週 | |
| 3 | 8 | ケープオブグッドホープ | ジュライC4着 | 中11週 | |
| 03年 | 1 | 5 | デュランダル | セントウルS3着 | 中2週 |
| 2 | 1 | ビリーヴ | セントウルS2着 | 中2週 | |
| 3 | 2 | アドマイヤマックス | セントウルS4着 | 中2週 | |
| 02年 | 1 | 1 | ビリーヴ | セントウルS1着 | 中2週 |
| 2 | 3 | アドマイヤコジーン | 安田記念1着 | 中16週 | |
| 3 | 2 | ショウナンカンプ | 函館SS4着 | 中12週 | |
| 01年 | 1 | 4 | トロットスター | 安田記念14着 | 中16週 |
| 2 | 3 | メジロダーリング | アイビスSD1着 | 中5週 | |
| 3 | 2 | ダイタクヤマト | セントウルS2着 | 中2週 | |
| 00年 | 1 | 16 | ダイタクヤマト | セントウルS7着 | 中2週 |
| 2 | 1 | アグネスワールド | ジュライC1着 | 中10週 | |
| 3 | 2 | ブラックホーク | セントウルS2着 | 中2週 |
最初に過去7年間のスプリンターズSの好走馬を見てほしい(表1参照)。この表を見てわかることは、前走セントウルS組と休み明け(ここでは中10週以上とする)の馬が強いということだ。過去7年間の好走馬21頭中18頭がどちらかのパターンに当てはまる。よって以下では過去の好走馬を前走セントウルS組、休み明け、その他の3つに分類し、それぞれに共通していることは何かを探ってみたい。
■表2 前走セントウルS組のスプリンターズS好走馬(過去7年)
| 年 | 着順 | 人気 | 馬名 | 前走 | 着差 | 備考 |
| 06年 | 1 | 1 | テイクオーバーターゲット | セントウルS2着 | 0.5 | ライトニングS1着 |
| 2 | 10 | メイショウボーラー | セントウルS7着 | 0.9 | フェブラリーS1着 | |
| 03年 | 1 | 5 | デュランダル | セントウルS3着 | 0.3 | |
| 2 | 1 | ビリーヴ | セントウルS2着 | 0.0 | ||
| 3 | 2 | アドマイヤマックス | セントウルS4着 | 0.4 | ||
| 02年 | 1 | 1 | ビリーヴ | セントウルS1着 | -0.7 | |
| 01年 | 3 | 2 | ダイタクヤマト | セントウルS2着 | 0.1 | |
| 00年 | 1 | 16 | ダイタクヤマト | セントウルS7着 | 0.4 | |
| 3 | 2 | ブラックホーク | セントウルS2着 | 0.0 |
まずは前走セントウルS組の好走馬を見てもらいたい(表2参照)。該当馬9頭中7頭が勝ち馬もしくは勝ち馬から0.4秒以内と差のない競馬をしていたことがわかる。0.5秒以上負けて巻き返した2頭は共にG1勝ち馬だった。
■表3 休み明けでスプリンターズSを好走した馬(過去7年)
| 年 | 着順 | 人気 | 馬名 | 間隔 | 前走レース | GⅠ連対実績(芝) |
| 05年 | 1 | 1 | サイレントウィットネス | 中16週 | 安田記念3着 | チュアマンズSP1着 |
| 2 | 2 | デュランダル | 中41週 | 香港マイル5着 | マイルCS1着 | |
| 3 | 3 | アドマイヤマックス | 中16週 | 安田記念12着 | 高松宮記念1着 | |
| 04年 | 2 | 2 | デュランダル | 中26週 | 高松宮記念2着 | マイルCS1着 |
| 3 | 8 | ケープオブグッドホープ | 中11週 | ジュライC4着 | チュアマンズSP2着 | |
| 02年 | 2 | 3 | アドマイヤコジーン | 中16週 | 安田記念1着 | 安田記念1着 |
| 3 | 2 | ショウナンカンプ | 中12週 | 函館SS4着 | 高松宮記念1着 | |
| 01年 | 1 | 4 | トロットスター | 中16週 | 安田記念14着 | 高松宮記念1着 |
| 00年 | 2 | 1 | アグネスワールド | 中10週 | ジュライC1着 | ジュライC1着 |
次に休み明けで好走した馬を見てもらいたい(表3参照)。まず、該当馬9頭中8頭の前走がG1だったことがわかる。さらに該当馬9頭中8頭は既にG1勝ち馬だったことがわかる。
休み明けでいきなりG1を好走するには、やはりそれだけの実績がないと厳しいのだろう。
■表4 その他のスプリンターズS好走馬(過去7年)
| 年 | 着順 | 人気 | 馬名 | 前走 | 芝1200m以下の重賞実績 |
| 06年 | 3 | 16 | タガノバスティーユ | 北九州記念9着 | ファルコンS1着 |
| 04年 | 1 | 5 | カルストンライトオ | アイビスSD1着 | アイビスSD1着 |
| 01年 | 2 | 3 | メジロダーリング | アイビスSD1着 | アイビスSD1着 |
最後に前走セントウルS組でも休み明けでもない馬の好走例について見ておきたい(表4参照)。3頭とサンプルは少ないが、共通することは芝1200m以下の重賞勝ちがあったということだ。
【結論】
それでは今年の出走予定馬を以上の3パターンに分類してみたい。
■表5 今年のスプリンターズS出走予定の前走セントウルS組| 馬名 | 前走 | 着差 | 備考 |
| アイルラヴァゲイン | セントウルS5着 | 0.9 | |
| アグネスラズベリ | セントウルS9着 | 1.3 | |
| エムオーウイナー | セントウルS14着 | 1.7 | |
| オレハマッテルゼ | セントウルS11着 | 1.4 | 高松宮記念1着 |
| サンアディユ | セントウルS1着 | -0.8 |
上記の表5が今年のスプリンターズS出走予定馬の前走セントウルS組。勝ち馬もしくは勝ち馬から0.4秒以内の競馬をしたのはサンアディユのみ。オレハマッテルゼは0.5秒以上負けたが、G1馬で、過去2頭このパターンで巻き返してきた。しかし同馬はセントウルS11着。過去にセントウルSを二桁着順でスプリンターズSを好走した馬はいないので、割引が必要になるだろう。
■表6 今年のスプリンターズS出走予定の休み明けの馬
| 馬名 | 間隔 | 前走 | GⅠ連対実績(芝) |
| アンバージャック | 中12週 | 函館SS16着 | |
| コイウタ | 中11週 | キャッシュコールM9着 | ヴィクトリアM1着 |
| スズカフェニックス | 中16週 | 安田記念5着 | 高松宮記念1着 |
| タマモホットプレイ | 中12週 | 函館SS5着 | |
| プリサイスマシーン | 中15週 | 北海道SC2着 | |
| ペールギュント | 中15週 | CBC賞6着 | 高松宮記念2着 |
| メイショウボーラー | 中41週 | 香港S中止 | スプリンターズ2着 |
| ローエングリン | 中13週 | 宝塚記念18着 | ムーラン・ド・ロンシャン賞2着 |
上記の表6が今年のスプリンターズS出走予定の休み明けの馬。前走がG1でかつ、G1勝ち馬なのはスズカフェニックスのみ。
■表7 その他の今年のスプリンターズS出走予定馬
| 馬名 | 前走 | 芝1200m以下の重賞実績 |
| アストンマーチャン | 北九州記念6着 | 小倉2歳S1着 |
| キングストレイル | 京成杯AH1着 | |
| クーヴェルチュール | キーンランドC1着 | キーンランドC1着 |
最後にその他の今年のスプリンターズS出走予定馬を見てもらいたい(表7参照)。この中で芝1200m以下の重賞実績があるのはアストンマーチャン、クーヴェルチュールの2頭。
以上の3パターンを見てサンアディユとスズカフェニックスがまず有力な2頭だろう。サンアディユはセントウルSが2着に0.8秒差をつける圧勝。決してフロックで出来る芸当ではなく、力があってのものだろう。02年のスプリンターズSの覇者ビリーヴはセントウルSを2着に0.7秒差をつける圧勝をして、本番のスプリンターズSも勝った。同じ牝馬でセントウルS圧勝→スプリンターズSと似ているだけにサンアディユにも期待せずにはいられない。スズカフェニックスは高松宮記念の勝ち馬。安田記念では前を捕まえることが出来なかったが、メンバー中上がり最速タイと力のあるところは見せつけた。脚質的な不安はあるものの、力さえ出せれば、ここは能力上位だろう。アストンマーチャン、クーヴェルチュールはその他の路線ではあるが、昨今のスプリント路線は牝馬が活躍している点は強調材料。アストンマーチャンの父アドマイヤコジーン、クーヴェルチュールの父ブラックホークはともに過去のスプリンターズSで連対をしていた。3歳牝馬であるが、魅力は十分にあるはずだ。
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| 2007/9/9 阪神11R セントウルステークス(G2) 1着 4番 サンアディユ |
2007/3/25 中京11R 高松宮記念(G1) 1着 8番 スズカフェニックス |
ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)
1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。


