ウインクリューガー|シーキングザパール|タイキフォーチュン|テレグノシス|ラインクラフト ラインクラフト あふれるスピードで変則二冠[2005年] クラシック&マイル 2004年、キングカメハメハがNHKマイルCと日本ダービーを連覇したことで“変則二冠”という言葉が使われるようになった。 翌2005年、今度は桜花賞1着からNHKマイルC優勝という“変則二冠”を達成する牝馬が現れた。ラインクラフトだ。 2歳秋のデビュー以後、ラインクラフトは、同期の牝馬の中ではトップクラスの成績を維持していた。新馬戦は先行抜け出しで後続を5馬身も引きちぎる圧勝。続くファンタジーSでも同じようなレースを見せ、新馬戦をレコード勝ちしていた快足モンローブロンドを4馬身も突き放す。2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズではショウナンパントルの大駆けに屈して3着、1番人気を裏切ってしまうが、3歳初戦の報知杯フィリーズレビューでは鋭く差しての勝利を果たす。
桜花賞でもラインクラフトは、持ち前の先行力とレースセンスを遺憾なく発揮した。外寄り17番枠のスタートからスっと好位3〜4番手を取ると、楽な手ごたえのまま直線へ。デアリングハートを競り負かし、1番人気シーザリオの怒涛の追込みもアタマ差封じ込めての1着で1つ目のGIタイトルを手にしたのである。 そして、NHKマイルC。距離2400mのオークスには目もくれず、マイル適性に秀でたラインクラフトは2つ目のGIタイトルを賭けてここに挑んだ。クラシックウィナーとしては初めてのNHKマイルC参戦である。 初の牡馬との対戦という事実を不安視する声もあり、実際に1番人気はシンザン記念勝ち馬ペールギュントに譲ったのだが、ラインクラフトの能力はホンモノだった。 レースセンス高き名牝 これまで通りスっと好位を占め、例年より遅い1000m通過59秒4のラップを楽々と追走するラインクラフト。直線では残り300mの地点で、最内を突いて先頭へ。馬自身のレースセンスの高さに加え、無理もロスもない鞍上・福永祐一騎手の好騎乗もあって、余裕たっぷりにラインクラフトはゴールへと達し、堂々の“変則二冠”を成し遂げたのである。 その後も秋華賞2着、マイルチャンピオンシップ3着、高松宮記念2着などと好走を続け名牝の1頭として数えられるようになったラインクラフトだったが、 2006年、調教中の急性心不全によって死亡。ビッグタイトルを手にすることも、子孫を残すこともできず生涯を終えてしまう。 その急逝が惜しまれるマイルの女王だった。 |
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二冠を捨てた挑戦