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「馬を中心としたストーリーがそこにある」―黒谷友香さんに聞く競馬の魅力女優黒谷友香×エリザベス女王杯有馬記念(12月21日OPEN!)

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女優 黒谷友香×エリザベス女王杯 馬を中心としたストーリがそこにある。

馬は人と対等なパートナー

--乗馬は12年ぐらいの経験がおありになるそうですが、どのくらいの頻度で通われていますか?

黒谷 だいたい月に2度ですね。仕事の合間にお休みをとって千葉の乗馬クラブへ通っています。

--ご自分でクラブに馬(自馬)も持ってらっしゃるそうですね?

黒谷 はい、10年前からですけど、18歳のサラブレッドで、牡馬です。

--乗馬にもいろんな楽しみ方があると思いますが、クラブではどんなことをされていますか?

黒谷 基本的には、先生について馬場馬術を教えてもらっています。時間があるときは外乗もしますよ。

--馬場馬術で大会に出たりということは…。

黒谷 出たいんですけど、スケジュールが取れなくて…。クラブのみなさんは、大会を目指してそれぞれ練習に励んでいて、すごくうらやましく感じます。

--馬術はオリンピックにもありますが、大変優雅な競技ですよね。

黒谷 はい。大会に出られる方は黒か紺の燕尾服を着て白いキュロットを履いて、シルクハットをかぶって…とってもオシャレですよ。

--馬という動物に対しては、どんなふうに感じていらっしゃいますか?

黒谷 私は乗馬の世界しか知らないので競馬とは少し違うかもしれませんが、馬って、乗り手の期待とか要求に応えようとして一生懸命がんばるんですよ。そこは本当にかわいいですね。馬場馬術の場合、馬に教えることがたくさんあるんですけど、逆に経験のある馬に教えられることもたくさんあります。かわいいけど、対等の立場でもあるパートナーということでしょうか。

--聞き手は何回か乗馬をやったことがあるのですが、初心者で馬にバカにされちゃうのか思うように動いてもらえません(笑)。

黒谷 バカにしているわけではないと思いますよ(笑)。基本的に馬は従順なので、乗馬に慣れてない方が乗ると戸惑っちゃうんですね。重心のかけ方ひとつで「僕ちょっと動きづらい」と思ってしまう。極端な例ですけど、手綱を引っ張ってるのに脚でバンバン蹴られると、「僕どうしたらいいの?」と思ってしまいます。乗馬に慣れて、わかりやすく指示を出してあげれば、喜んで動く動物です。

--日本の場合、あまり人と馬がふれあえる機会がないので、どうしても馬は怖いものという意識があります。

黒谷 そうですね。仕事でいろんな国に行きましたが、ヨーロッパを中心に、ほとんどの国で馬と人間はもう少し身近な存在のような気がします。馬は大きい動物ですが、普段からつきあっていると、心を通わせることは比較的簡単です。日本で身近な動物という意味では、たとえば犬と同じです。犬を飼ってらっしゃる方は、言葉ではない何かを通じ合う瞬間を経験されていると思いますが、馬とだって、何かを通じ合える関係になるのはそんなに難しくないんです。

いろんな馬と多くの場所で会う

--ヨーロッパといえば、今年初めに日本で公演があった「ジンガロ」(馬と人で構成された舞台芸術)の「バトゥータ」は、日本公演前にパリとブリュッセルに見に行かれたそうですね?

黒谷 はい。テレビのお仕事で行ったんですけど、やはりヨーロッパでは馬と人の距離感が近いですね。ジンガロも、日本ではどちらかというとサーカス的にとらえられている気もしますが、あちらでは身近な動物が信じられない動きをするということを純粋に驚いたり、楽しんだりしている感じがしましたね。

--ジンガロのようなアクロバティックな乗馬には挑戦してみたいですか?

黒谷 もちろんあそこまではできませんけども、いわゆる軽乗(けいじょう・馬を使ったさまざまな演技)には興味ありますね。やってみたいとは思います。

--黒谷さんは昨年公開された映画「三本木農業高校、馬術部〜盲目の馬と少女の実話〜」(佐々部清監督)に獣医の役で出演されています。盲目の馬には実際に乗られたんですか?

黒谷 はい。獣医役なので乗馬シーンはそれほど多くなかったんですが、タカラコスモス(映画のモデルになった盲目の馬)には乗せてもらいました。指示を出せばちゃんと動いてくれるんですが、普通の馬だとたとえば柵の前で勝手に立ち止まったりよけたりするのに、この馬はそれがありません。だから、ぶつかっちゃう前に、きちんと指示をしないといけないんです。

--出産シーンがあって、それが大変だったとか…。

黒谷 はい。出産予定日を過ぎてもなかなか産まれなくて…。これはまだかかるということで東京へ帰ったら、いきなり産まれそうと連絡を受け、急遽新幹線で移動して何とか間に合いました。

--馬の出産の立ち会いは初めてでしたか?

黒谷 ええ。乗馬の牧場って生産牧場とは違うので、ふだんは全くそういう経験ができないんです。今回は何頭も産んでいた牝馬だったので、神経質にならずに撮影を受け入れてくれて、助かりました。

誘導場に乗ったときの不思議な感覚

--では、競馬の話をお聞きしたいと思います。少し前の話ですが、黒谷さんは2001年末の有馬記念の日、阪神競馬最終レース「ファイナルS」で誘導馬に乗られています。実際にレース直前に誘導馬に乗った感覚はいかがでしたか?

黒谷 レース前に競走馬を誘導するわけですから、馬も騎手のみなさんもピリピリして緊張感にあふれているんです。ところが、スタンドのほうからは大歓声が地鳴りのように「うおーっ」て響いてきて、不思議な感覚でしたね。

--観衆とは隔絶されている感覚なんですか?

黒谷 はい。お客さまから馬場までは少し遠いですよね? だから、個別の声は聞こえなくて、ただ空気が震えるような歓声が向こうから聞こえるって感じなんですよ。

--乗られた馬は、ポレールという中山大障害を3勝もした名障害馬でしたが、どんな馬でしたか?

黒谷 おとなしい馬でしたね。現役の競走馬は興奮の頂点で、地下馬道を鼻息荒く、今にもジャンプするかのような感じで歩いてるんです。馬場に出ると返し馬っていうんですか、我先にと飛び出していくし。でも、それを見ても「我関せず」で、パカパカとのんびり歩いている。同じ馬とは思えない(笑)。すごいなーって、感動しました。

--いつも乗られている乗馬の馬と比べて、どうでしたか?

黒谷 やはり大きな競馬場で競走を経験したことのある馬は、大歓声や大きな音など、いろんなことに慣れているなあと思いました。ちょっとしたこと、たとえば水たまりにも驚いてしまう乗馬馬もいるので、違いを感じました。

--黒谷さんは昨年も関屋記念の日に新潟競馬場でトークショーに出演されています。JRAの競馬場の雰囲気はどうですか?

黒谷 すごく綺麗ですね。芝がびっしり生えそろっていて、スタンドも近代的です。花壇とかもよく手入れされていて、いろんな工夫がされていますよね。デートできている感じのカップルもたくさん見かけました。馬券に興味がない女性でも、あの緑がいっぱいある広い空間で馬の走りを見ていたら、感動するんじゃないかなあと思いますね。

--レースについてはどうですか?

黒谷 競走馬の蹄の音は、行ってみないと味わえないことの一つですよね。直線のドドドドッという音の迫力はすごいです。

--乗馬の場合、あまりスピードは要求されないと思いますが、ああいうスピードで乗ってみたいとは思いませんか?

黒谷 乗馬馬がああなったとしたら、完全にパニックになって制御がきかない状況になったときでしょう(笑)。乗馬でもモンキー乗りに挑戦したことはあるんですけど、さすがにあんなスピードで走るのは無理ですね。

黒谷友香
10代の頃から雑誌の人気モデルとして活躍。19歳で映画「BOXER JOE」で女優活動を開始。ドラマ・映画・雑誌等のほかに、新しいタイプの乗馬エクササイズDVD「恋愛ボディ・whipness」を出すなど幅広いジャンルで活躍。

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