第1733回 ノーザンファーム生産馬に注目! クイーンC分析|競馬情報ならJRA-VAN

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ノーザンファーム生産馬に注目! クイーンC分析

2024/2/8(木)

今週は土曜東京でクイーンC、日曜には東京で共同通信杯、京都で京都記念と3鞍の重賞が行われる。今回は土曜東京メインの3歳牝馬重賞、クイーンCをピックアップ。桜花賞のみならず、NHKマイルCに向けても注目の一戦だ。2014年以降過去10年のデータからクイーンCのレース傾向ならびに今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

3番人気以内で9勝、なかでも前走連対馬が7勝

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 4-  1-  2-  3/ 10 40.0% 50.0% 70.0% 81 87
2番人気 4-  2-  1-  3/ 10 40.0% 60.0% 70.0% 168 104
3番人気 1-  2-  2-  5/ 10 10.0% 30.0% 50.0% 56 95
上位1〜3番人気 9-  5-  5- 11/ 30 30.0% 46.7% 63.3% 101 95
(前走1着) 5- 1- 0- 4/10 50.0% 60.0% 60.0% 172 96
(前走2着) 2- 1- 1- 1/ 5 40.0% 60.0% 80.0% 118 104
(前走3着) 1- 2- 0- 4/ 7 14.3% 42.9% 42.9% 25 55
(前走4着以下) 1- 1- 4- 2/ 8 12.5% 25.0% 75.0% 70 123
4番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 19
5番人気 0-  3-  1-  6/ 10 0.0% 30.0% 40.0% 0 107
6番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 126 69
7番人気 0-  1-  2-  7/ 10 0.0% 10.0% 30.0% 0 113
8番人気以下 0-  0-  1- 79/ 80 0.0% 0.0% 1.3% 0 32

(表1 クイーンCの人気別成績(過去10年))

表1はクイーンC過去10年の人気別成績。1・2番人気馬が4勝ずつで、複勝率でも70.0%で並んでいる。連対率では2番人気馬が60.0%でトップ。3番人気馬も複勝率は50.0%と高く、上位3番人気以内が【9.5.5.11】で大半の9勝をあげ、好走が目立つ

これら上位3番人気以内の前走着順別成績は、前走1着馬が5勝、前走2着馬が2勝と前走連対馬で7勝をあげており、ともに連対率は60.0%と高い。前走4着以下は1勝のみだが、3着が4回と多く、複勝率は75.0%と優秀だ。

4番人気以下では、5〜7番人気馬が【1.4.4.21】で2・3着が多く、複勝率30.0%。8番人気以下は3着1回(12番人気)のみとなっている。

栗東所属の関西馬、特に前走連対馬に注目

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 6-  5-  7- 89/107 5.6% 10.3% 16.8% 20 56
栗東 4-  5-  3- 26/ 38 10.5% 23.7% 31.6% 56 67
(前走1着) 2- 3- 1- 9/15 13.3% 33.3% 40.0% 103 114
(前走2着) 2- 0- 0- 2/ 4 50.0% 50.0% 50.0% 147 67
(前走3着) 0- 2- 0- 4/ 6 0.0% 33.3% 33.3% 0 46
(前走4着以下) 0- 0- 2-11/13 0.0% 0.0% 15.4% 0 22
地方 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 クイーンC出走馬の所属別成績(過去10年))

表2はクイーンC出走馬の所属別成績。出走馬の7割強を占める美浦所属の関東馬は一昨年のプレサージュリフトら6勝をあげている。昨年は3着モリアーナが該当しており、毎年1頭は3着以内に入っているものの、連対率10.3%・複勝率16.8%。対して、栗東所属の関西馬は昨年のハーパーら4勝をあげており、連対率23.7%・複勝率31.6%と関東馬を大きく上回っている。関西馬の勝ち馬4頭はすべて前走で連対を果たしていた。

前走阪神JF9着以内馬が安定

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
新馬 1- 2- 1-17/21 4.8% 14.3% 19.0% 17 56
未勝利 1- 1- 1-20/23 4.3% 8.7% 13.0% 54 43
1勝 3- 1- 0-39/43 7.0% 9.3% 9.3% 28 18
オープン特別 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 2- 3- 4-22/31 6.5% 16.1% 29.0% 30 128
G2 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G1 3- 3- 4-12/22 13.6% 27.3% 45.5% 23 72
(前走1〜9着) 3- 3- 2- 7/15 20.0% 40.0% 53.3% 34 70
(前走10着以下) 0- 0- 2- 5/ 7 0.0% 0.0% 28.6% 0 75

(表3 クイーンCの前走クラス別成績(過去10年))

表3は前走クラス別成績。前走G1はすべて阪神JF組で、19年クロノジェネシスら3勝をあげ、複勝率は45.5%と高い。この中で前走1ケタ着順だった馬は連対率40.0%・複勝率53.3%と優秀だ。

他では前走G3組が2勝しており、複勝率29.0%。前走1勝クラス組は21年アカイトリノムスメら3勝をあげるも、複勝率は9.3%と低い。

ノーザンファーム生産馬が8連勝中

生産者 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
ノーザンファーム 8- 7- 8-24/47 17.0% 31.9% 48.9% 78 100
(1〜3番人気) 7- 4- 5- 3/19 36.8% 57.9% 84.2% 127 128
(4番人気以下) 1- 3- 3-21/28 3.6% 14.3% 25.0% 45 81
社台コーポレーション
白老F
1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 110 42
追分ファーム 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 180 110
社台ファーム 0- 2- 0-23/25 0.0% 8.0% 8.0% 0 12
その他の生産者 0- 1- 2-70/73 0.0% 1.4% 4.1% 0 44

(表4 クイーンCの生産者別成績(過去10年))

表4は生産者別成績。ノーザンファーム生産馬が目下8連勝中で、連対率31.9%・複勝率48.9%。この中で上位3番人気以内に支持された馬は【7.4.5.3】で、大半の7勝をあげ、連対率57.9%・複勝率84.2%と非常に優秀。瞬発力に優れた馬が多いノーザンファーム生産馬にとって、東京芝1600mのクイーンCは狙いのレースなのだろう。

他では白老ファーム生産馬、追分ファーム生産馬が1勝ずつ。対して、社台ファーム生産馬は勝ち星がなく、2着2回止まりとなっている。

【結論】

ノーザンファーム生産の関西馬クイーンズウォークに注目!

馬名 前走成績
アルセナール 新馬(東京芝1600m)1着
クイーンズウォーク 未勝利(阪神芝1800m)1着
コスモディナー 阪神JF 9着
サクセスカラー 新馬(中山芝1600m)1着
サフィラ 阪神JF 4着
テリオスサラ フェアリーS 7着
ルージュサリナス 新馬(東京芝1600m)1着
ルージュスエルテ 1勝クラス(東京芝1400m) 1着

(表5 今年のクイーンCの注目馬)

(表5は2/7時点)

実績最上位は前走阪神JF4着のサフィラ。2走前のアルテミスSでは2着に入っておりコース実績もある。ノーザンファーム生産の関西馬で、前走阪神JF組と条件は揃っているものの、前走4着というのが表1・表2から引っかかる。朝日杯FSを勝利したサリオスの全妹で能力の高さは間違いないが、敗れる場面は十分にあるだろう。

今回筆頭に推奨するのがサフィラと同じくノーザンファーム生産の関西馬クイーンズウォーク。前走未勝利組は過去10年で1勝のみだが、重賞初挑戦でも勝つ力はあると見る。前走の未勝利戦は後半3ハロンを加速ラップで走り、ムチを入れずに2馬身差の快勝。栗東の中内田厩舎所属で、前走に引き続き川田騎手が騎乗予定。アタマから狙ってみたい。

他ではナミュールの半妹で東京芝1600mの新馬戦を勝利したアルセナール。前走に引き続きルメール騎手が騎乗予定で人気になりそうだが、前走の勝ち時計、上がりともに平凡。それならば前走新馬勝ちの時計が1分34秒1と優秀で、ノーザンファーム生産馬のルージュサリナスを上に見たい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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